アイヌ民族博物館に来た!

アイヌ民族博物館に来た!

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はーい

到着しました!アイヌ民族博物館!

入園料は大人800円でした!

 

いきなりエントランスから巨大なアイヌ象のお出迎え。

これを見た子供が横で「こわいよー」って泣いてました。

 

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熊もいました!

 

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熊はアイヌにとって「最も尊い神」です。

アイヌ文化には「イオマンテ」という風習がありました。

簡単に説明すると、子熊を村で育てて、神への生贄としてささげるという風習です。

これは北方民族に多く見られる風習でして、アイヌと熊は切っても切れない関係なのです。

 

博物館内でアイヌの現在を学ぶ

ここにはアイヌの文化をたどる博物館があります。

そこで学んできたことをいくつかご紹介します!

 

アイヌの始まり

アイヌの始まりは縄文人が北海道に住み着いた者たちです。

本州で稲作が始まって弥生時代が始まっても、アイヌ縄文時代の狩猟採集の暮らしを続けていました。「アイヌ」はアイヌ語で「人間」という意味です。

 

アイヌは文字を持たなかった

アイヌは文字を持たなかったので文献資料がありません。

すべてが言い伝えで文化の継承がなされてきました。

そのためアイヌ文化発展の経緯を確実に知ることは困難なのですが、和人(本州にいる日本人)との交流があったため、和人の記録によってアイヌの文化を知ることができます。

 

和人に虐げられてきたアイヌたち

和人とはいわゆる本州に住んでいた日本人のことです。

江戸時代から和人との交易があり、そのなかでアイヌにとって不平等な交易があったそうです。そのためアイヌが立ち上がって反乱を起こすこともありました。

そして文明開化が起こり、明治時代になるとアイヌは「平民」として日本人戸籍に組み込まれていきましたが「土人」という差別的な呼び方をされ、入れ墨や耳環などのアイヌの風習が否定されてきました。

 

自らの持つ文化を否定されるのはつらいですね…。

 

土人」の社会的不平等をなんとかしようとする「北海道旧土人法保護法」という法律が明治時代につくられたのですが、驚くべきことにこの法律は1997年まで存在しました。

結構最近まで「土人」というひどい呼ばれ方をオフィシャルにされてきたわけです。

 

現在のアイヌ事情

現在、アイヌは日本全国に20万人暮らしています。

北海道内に集落(コタン)を持って暮らしている方々も多いそうです。

首都圏在住のアイヌ1万人を超えるそうです。

 

日本人って島国でだいたい全国で日本語通じますから単一民族文化と感じがちですが、

アイヌもいるし、琉球もあるし、かつては大陸から渡来人という技術者がやってきたりもしていますから、かなりの混血民族ですよね。北方の人種と和人との同化政策平安時代からされてきたそうですし。

 

 

アイヌ音楽と触れ合う

アイヌ民族博物館には実際にアイヌの方々が働いていらっしゃいます。

そしてアイヌの文化を次世代に継承してゆく活動をしていらっしゃいます。

 

撮影OKでしたので動画を撮影して参りました。

 

トンコリ

トンコリというアイヌ楽器の演奏です。弦楽器です。

 

ムックリ

こちらはムックリという楽器演奏です。口琴と呼ばれるものです。

そういえばいつぞやのテレビ番組で寒い地域の民族が同じような口琴を演奏していました。

おそらくルーツは一緒なのでしょう。

 

古式舞踊

こちらはアイヌの「古式舞踊」です。

(正式な名前が不明です。すみません…!)

 

ピリカピリカ

こちらはアイヌ民謡「ピリカピリカ」です。

僕はこの曲を聴いたとき、広大な大自然の中でアイヌの人々が生きている光景をイメージして感動して涙しました。歌から風景立ち上がってくる、とても素晴らしい曲だと思います。

 

 

 

アイヌ料理をいただく!

最後は美味しいものをいただきましょう!

 

オハウ

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オハウとは「肉や野菜の煮込み汁」です。

アイヌには「主食」が存在しません。

日本人にとっての「米」がなかったのですね。

狩猟採集を営んでいたアイヌにとって肉と野菜鍋がメイン料理なのでした。

あっさりしたお味で美味しかったっす。

 

かぼちゃシト

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「シト」とは、お団子です。

かぼちゃシトは、かぼちゃのお団子です!

これも美味しかった!

穀物をするつぶす手間があるため、アイヌにとってはごちそうで、特別な日に食べられていたものだそうです!

 

ごちそうさまでした!

 

 

アイヌ文化を学んでみて

僕はてっきりアイヌにまつわる話がすべて過去のものと思っていたのですが、現在進行形で存在する問題だということに驚きました。

また、アイヌの数割は首都圏に住んでいらっしゃいます。

これは北海道にいて差別を受けたことも移住の理由のひとつにあるそうです。

 

こういった「先住民」と「外来者」が

「被支配者」と「支配者」の関係になってしまう事例は世界中にたくさんあります。

そしてそうなった場合、だいたい「被支配者」の文化は「支配者」によって破壊されてきました。

文化は長い時間の蓄積によってのみ創られる大変貴重なものです。

それを一方からの価値観だけで他方をつぶしてしまうというのはとても愚かしいことです。

これはけして過去の問題ではなく、これからのグローバル社会を生きてゆく我々の考え方、世界への向き合い方に通じると思いました。

 

大変勉強になりました。ありがとうございました。